【命の価値】養鶏場で働いてみた【その3】

in #japanese6 years ago

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引用:https://townwork.net/magazine/job/workstyle/13836/


どうも!
日に日に手首辺りに傷が増え、
メンヘラっぽくなっています。

ソロすけです。



今回は、ちょっと真面目な話と
簡単な職レポをしたいと思います。

もしかすると、少し過激だし
ソロすけを嫌いになるかもしれません。



これを見ても「好きだ」
そう思ってくれる人がいたら
すぐに伝えてくださいませ。
壁ドンしてディープ〇スします。



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まずは職レポ。



デビークと筋肉注射は、
前回紹介したと思うのですが
その間に2回点眼をします。
(名前は英語なので忘れた)



1ゲージ27羽の鶏がいるんですが、
27×48×3セットを1日でやります。
ざっくり8000羽です。キレそう。

(初日は5000羽程でした)


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○の部分を人差し指と親指で
挟むように掴んで押し倒す。

下にはバウムクーヘンくらいの
クッションを置いています。



そして鶏の目に目薬を打ちます。
小さい目なので難しいかな?
そう思っていたんですが、
やってみれば案外余裕です。



この目薬、ワクチン?が入っていて
一滴30円と言う高級品だそうです。
そんな事を知らずに初日の点眼は
ビダビダにしてやりました。



点眼をした後の鶏ちゃんは
(染みる?のかは分からんが)
絶対許さんからな…。
そんな顔でこっちを見てきます。



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こっからが本題



ソロが働いている養鶏場は、
卵を産む専門の鶏を育てます。
つまり、言い方を変えると
その為に生まれてきたんです。



エサも決まったものしか出ずに、
狭いゲージに大量に押し込められ
脱走以外に広い世界を知らない。

それが僕が関わっている鶏です。



そいつらが産んだ卵を使って
人間は生きて、楽しんで、笑う。

思い出の卵焼きも、プリンも
彼女が作ってくれた目玉焼きもそう。



それが人間のリアルです。
命を大切にしなさいなんて、
何となく可笑しい気がします。
ただ、それも生き物のルール。


「命って何だろう」

仕事中、そんな事を思いました。
それでも生きていたいのか?
それとも死んだ方がマシなのか?



鶏ちゃんに聞いたところで、
コケコケ、コケコケ
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そうとしか返ってきません。
なので分からなかったんです。
あの出来事を迎えるまでは。


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初めての淘汰



淘汰って知ってますか?
簡単に言うと「殺処分」です。

この養鶏場においての対象は、
ざっくりこの3つです。


・オス
・奇形
・病弱



最初の選別で混じったオスが
数羽見つかる事があります。
そのオスは、その時間で淘汰。
オスに産まれただけで死にます。



1回目の点眼の時に、
4羽の鶏が見つかりました。
もちろん淘汰の対象です。

(最初は淘汰も知らなかった)



23歳の社員の女の子が
鶏を1羽だけ掴んで裏へ。
帰って来たら鶏は死んでて
すごく驚きました。



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そこで初めて淘汰を知って、
お願いして他の3羽の淘汰を
目の前で見せてもらいました。


感想は「あっけない」でした。



命がこんなに勝手に扱われ、
あっさりと終わっていく。
「あっけない」以外の感想が
何も出て来ませんでした。


だけど、それもリアル。

それを通って卵を食べてて、
死ぬところだけは見たくない。

それは都合が良すぎると思いました。



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僕も淘汰しました。



「知りたい」素直な感想でした。
しっかりとリアルを受け止めて、
何かに生かせればと思ったので
突発的に社員の女の子に



「社員しかやっちゃダメなんです?」
そう聞いていました。驚き。
社員の女の子も驚いてました。
今まで申し出はゼロだったらしい。



淘汰の仕方は場所によって
様々存在しているらしいですが、
僕の所は「頸椎脱臼」です。
首の骨を外して淘汰します。



足を持って逆さにして、
頭の付け根の部分を少し上に。
持ち上げながら下げる。

(言葉で説明しにくい)



意外と淘汰への怖さはなくて、
冷静なのは自分でビックリ。

(シリアルキラーではない。)
いざ実践!!と思ったら…


頸椎が抜けない。



バタバタと痙攣したのに
まだやり切れていない状態。

感想としては「申し訳ない」
これしかありませんでした。



わざとではなくても、
余計な苦しみを与えた。

それが一番のショック。
そこで初めて焦りを覚えました。



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命の価値とは?



鶏を殺めた事に対して、
色々な意見があると思います。
しかし、全員が関係している
本物の現実でもあります。



何かの肉を食べるというのは
何かを殺しているという事で、
僕たちが生きるというのは、
何かの屍の上にいる事だから。



人間が高尚な生き物か?
そう言われたら何とも言えません。

僕みたいなクソ人間もいれば、
世界を豊かにしている人もいる。



ただ、人間が他の生き物よりも
得をしているのは間違いない。

それが身に染みて分かりました。
日本人なんか最高クラスです。



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死が自分の手にある

これが一番の理由だと思います。
「自殺」という方法があって、
死を自分で選べるからです。



価値を自分で設定して、
どうにもならなければ死ねる。
半端じゃない自由度です。

(自殺を推奨してはいません)



僕の働く養鶏場の鶏たちは、
卵が産めない体になったら
殺処分からの犬、猫のエサ

このルートしかありません。



そんな運命しかない鶏が
一生をゲージの中で過ごして
ひたすら産んだ卵たちが
セブンイレ〇ンの卵です。



命の価値は自分で決める。
そんな言葉は人間専用です。

それだけでもありがたい。
何かが吹っ切れた気がしました。



人間は自分自身でこの命の
価値付けをする事が出来ます。

どんな価値を付けていくのか。
必死に考えながら生きていきます。


何かまとまらなくてすいません。



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DJソロすけのぉぉぉぉぉ!!!!

「クレイジーラジオ」

今回のクレイジーチューンはこちら!



森山直太朗「夏の終わり」



ソロすけが大好き熱闘甲子園。
その主題歌になっていた曲です。
歌声と雰囲気が魅力の歌手。
聞いていて感動します。



今日の記事に合うかな?
そう思ったので紹介!
夏の終わり頃に聞くと
切なさで死ねます。



ぜひ聞いてみて下さい!


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最後まで読んで頂き
ありがとうございました!


followお待ちしています→ @mnsk0619
もちろんVoteもお待ちしています!
それではまた!


ソロすけ


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私も "生まれながらに戦うチャンスを与えられている" 『人間』は、本当に "自由" で、"得をしている" と思います。

"修羅の門" より、大金持ちのお嬢様に鯨を食べることを批判されたときの "陸奥九十九(主人公)" の返し、この "シーン" を思い出しました。

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オレだったら戦って敗れたい

(川原正敏先生、絵をお借りしました)

僕が言いたい事をそのままが漫画に!!!!
修羅の門、読んでみたいです…。

ソロさん・・・すごい

いや、すごくないですw

誰でもやろうとすれば、
何かしらで経験は出来ますからね!

素晴らしい記事でした。
今の年齢でリアルを目の当たりに出来ることってそうそうないと思います、日本に住んでいれば。

本当に人間の都合で世の中が回っていますよね、私は人間が高尚だなんて微塵も思えませんよ。
いつも何故傲慢なのかなって自分も含めて思います。

私の性格上、ソロすけさんが目の当たりにした経験を同じように体験することは難しかったでしょうね。

それでも私達は他の命を貰って生きていかねばならず、だからこそ私達は自然や生物があってこその命だときちんと意識して過ごさねばなりません。
相手の立場を鑑みて、感謝して、極力無駄を省いて生きていきたいですよね。

せっかく人間として生を受けたのだから、自分の人生は自分で考えて過ごしたいものです。

そうですね、選択しないと経験できないと思います。

自然界のルールではそれが当然なので
仕方ないという気持ちもありますが…。

誰にでも出来るとは限らない経験ですからね!

他の生き物を意識しながら、その事実を
受け止めながら感謝して生きたいですね!

いい勉強したね。
現場にいないとわからないリアルが伝わってきたよ。
小さい命だけど大きな命。
向き合えた事に感謝だね。
その命を自分の命に変えてくのが食。
だから食も楽しくしたいね。
大事なことをありがとう。

いい勉強になった!
見ると色々考えれるから良い!

多数の命が血肉になってる。
それを忘れずにいたい!

本当に書いてくれたんすね。
ありがたい。
こんな重いテーマを。

僕は「人間なんてアリンコとおんなじだ」って思う人だけど、やっぱり実際に淘汰なんてやったことないし
自分達に近しい恒温動物でそんなこと想像したくなかった、それをリアルに体験した記録。

ありがとうございます。

歴史を調べると、人間の社会でもほんの数十年前までこの鳥たちと似たような価値観で人の命が扱われていた所もあるらしいですし、、、
ほんと、今の時代で幸せに生きられることを感じなければいけないですね

いえ、いつか書こうと思ってたので!

命に差はあります。(自論ですが)
弱肉強食ってそういうもんだし、
実際に淘汰をして思いました。
ただ、しっかりと受け止めるべきかなって。

同じ種族でもそうなっている事実は
間違いなく残っていますからね。
時代に感謝は本当に同意です!

とても良く書かれたブログですね、知名度のある @mnsk0619 さんがこういう普段私たちが目を背ける事を記事にしてくれて嬉しです。
命の大切さを知ってもらえる良い機会になると思います、英語でも書いてあったらなお良かったですね!多くの外国のベジタリアンやビーガンの人達がリツイートしてくれたかもしれません。
ゲージフリーの卵は高いですがそれだけど価値はあると思います。
いい記事ありがとうございます。

そう言ってもらえて嬉しいです!!

英語でも書いてみようかなって思います!
ベジタリアンな訳ではないのですが、
しっかりと受け入れるのが大切かなと!

ゲージフリーはすごく良いですね!
そうやって共存をはかるのはありです!

私も今度、鶏を絞めて食べる会に子どもと参加してきます。以前に宅配してもらっていた卵を産んでいる鶏(廃鶏)で、命のことを考えてみようという意図もあるものです。3歳の娘にはそのシーン自体は見せないでおこうと思っていますが、目の前にいるたくさんいる鶏の1羽がBBQの肉として出てくることをどう感じるのか… でもそうして命を頂いて生きているので。

それは貴重な経験!!
むしろ行きたいですw

その経験が娘さんの価値観を
どう変えるのか楽しみですね!

鶏も頸椎脱臼でしめるんですね。
私は農学部の実験で、マウスを頸椎脱臼でしめた経験があります。
あれが最も苦痛のない方法だそうですね。
命をいただいている、と言うことは常に忘れてはいけないと思っています。
私の友人が自給自足の生活をしていますが、その中で平飼いで鶏を飼っていて、卵を生産して、道の駅などに卸しています。
卵率を計算して、卵を産めなくなってきたら、メスでもしめている現場を私も見てます。
ソロすけさんの経験はとても貴重で、経験しておく価値あるものだと思いますよ。
皆さん、ソロすけさんを嫌いになったりしません。

上手くやれば苦の無い方法なんですね…。
本当に申し訳ない事をした…。

生き物とは言え、商品として見なければいけないですからね。

嬉しくなります!!
壁ドンしてディープ〇スしていいですか?

あ、取り消し線がwww

マンガの【約束のネバーランド】を思い出しながらこの記事を読みました。

めちゃくちゃ熱い記事。

きれい事じゃなくてこれがリアル。

人間なんてエゴの固まりですね。

僕もネバランに似てると思ってましたw

リアルから目をそらさずに、
生きるのが大切な気がします!

エゴの塊か…そうなのかもしれないですね…。

さすがもう1人の僕、、、

エマ並に脱走する鶏いますもんwww

感動しましたよ。ソロさんがそれをわかってくれた事も当然貴重な体験。
絶対人生に必要な経験です。
今までで一番の?ソロさんです✨

この現実を、すぐ傍で見れて良かったです!
養鶏場を選んで正解でした!

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