Giveの循環が生まれるコミュニティ形成の仕方に関するディスカッション
Hello, I`m @Sho-T .
以前、「社会はどのように変わっていくのか?」という記事を書かせていただきました。
その中で、Give & Takeでいうところの「Give」の重要性について触れました。
https://steemit.com/japanese/@sho-t/jp-en
注目したいのは、価値タイズの部分で、
これは自己実現欲求や自己超越欲求(社会貢献など)を
支えてくれる新たなエコシステムになる予感です。
本来のトークンエコノミー 的なところです。
コミュニティという新たな社会文化は、
この価値タイズの時代にアジャストしていくイメージです。
(しかし現状のコミュニティは、まだまだ駆け出しですので、
尊厳欲求くらいのところで止まっているケースがほとんどです)
さて、ここで冒頭の「Take」に対してですが、
おそらく価値タイズの時代においては、
「Give」が中心の世界になると見ています。
2/3(日)に、この「Give」が流動する社会について
非常に関心が深い方々10数名※で、
意見交換をしました。
※Giveを中心としたサービス設計をされている nukumo さんと
コミュニティの本質として Give に深い関心を持つ 議論メシ のメンバーの
クロスコミュニティとして行いました。
コミュニティに関してプロフェッショナルの方々が集まっただけあり、
非常に興味深い「問い」や「意見」が交わされました。
今後、次世代の本質に関心の深い多くの方々と共創していきたいので、
少しだけ内容をメモしておきます。
<ポートフォリオ比率を徐々に変えていく>
まず、普通に浮かんでくる疑問として、
この資本主義の時代で、「本当にそんな世界(Giveの世界)になるのか?」というところです。
これに関しては、「ポートフォリオ思考」がキーになるという共通認識がありました。
Giveな世界観がこれまでの資本主義的な世界を急にリプレイスするのではなく、
資本主義的な世界で生きつつも、「Giveな世界観のポートフォリオを持つ」というものです。
例えば、会社や経済活動をこれまで通り行いながら、
ポスト資本主義的にコミュニティ活動(Give的な世界観)を行うなどです。
最近、社会貢献などに関心を持たない人でも
人生のポートフォリオを再構築する必要性を感じる人々が増えました。
おそらくこのような流れはGiveのポートフォリオの割合を増して行くでしょう。
コミュニティ形成で言えば、「メンバーのポートフォリオを理解すること」が重要でしょう。
<Giveの最小単位の認識と、最小単位が起こせる環境づくり>
私たちは Give について初心者です。
競争によって勝ち取る世界観で生きてきたので、
Giveというと、慈善事業のようなものを思い浮かべます。
しかし、Giveの最小単位を考えてみると、
例えば相手の意見に同意したり、「良いね」と反応することも、
立派に「場への貢献」の一つです。
『ファンがいるからアーティストが存在できる。』
これは例えですが、アーティストだけがGiveしているのではなく、
ファンのGiveが大きいということです。
コミュニティ形成で言えば、「このGiveの最小単位について明確に認識したり定義したりすること」が大切です。
<最初の一歩は目の前にいる人との対話から>
あなたがもし、何らかのコミュニティにJoinしたとします。
そこには数百人のメンバーがいて、
自分はその場に何ができるのか、自分の価値は何なのか、
「何がGiveできるのか?」
最初からわかる人は少ないでしょう。
そのため、「最初の一歩」が踏み出せない。
ではここで、Giveをしやすい特性の人を考えてみましょう。
例えば「何かで成功した人」です。
この人は、自分が成功したことに価値を認識し、それに関することで人にGiveできることを知っています。
また、「何か辛い経験がある人/ それを乗り越えた人」もGiveしやすいです。
同様またはアナロジーでGiveできることを知っているからです。
最も難しいのは、平均的な人です。
彼らにはおそらく、「経験」が必要になります。
目の前の人との対話、そして相手の反応から
「自分の価値を発見していく経験」が必要になります。
その積み重ねがGiveリテラシーを底上げしていきます。
コミュニティ形成で言えば、「自己発見の機会」を設けることです。
<「身内の感覚」度が上がる工夫>
もしも自分の家族であれば、自然にGiveすることができます。
自分の子供であれば、無償の愛を注げます。
「身内感覚」はGiveに置いて重要なファクターです。
まずは相手を知ることです。
いきなり新宿の街中でGiveしろと言われても難しいです。
相手の過去から現在、そして未来感を知ることで
そこに共感が生まれ、その共感は身内感覚に育っていきます。
また、自分たちを示す「旗」を持つことも助けになります。
昔、池袋ウエストゲートパークというドラマで
「カラーギャング」というのがありました。
ギャングがそれぞれ、自分たちのテーマカラーを持っていたのです。
「イエロー」なら自分たちの仲間だ!みたいな感じです。
コミュニティ形成で言えば、「共通のテーマ認識/ 象徴の形成」が重要でしょう。
<やはり教育が重要>
これだけGiveに関心のある人たちが集まっても、
スタート地点である教育からGive的な世界観ではない世界観を叩き込まれています。
(最近の教育は変わってきているといいます)
こちらの記事で教育について書きましたが、
今の大人たちが一斉にマインドチェンジするのは現実的ではありません。
スタート地点である教育から新しいマインドが育つ方が自然です。
教育は "経験教育(アップデート型)" に変わり、そしてそれはコミュニティで起こる
そういうこともあり、私は「若い世代」に注目しています。
彼らは大人たちよりも自然に、Give的な世界観で生きています。
(もちろんそうでない子もたくさんいらっしゃいますが)
そもそも若者は、経済力も大人より持たず、
力を振りかざす傾向が弱いです。
むしろ、大人からかざされる力に対しての反発心さえあるかもしれません。
だからこそ社会貢献やGiveに振り切れる。
そんな彼らとクロスコミュニティができないか?という話も
若い世代との接点を持つnukumoさんたちを通じて実はしています。
Give的な世界観への期待がある大人たちが、彼らを支援したりパトロン化したり、
彼らの主語に自分たちも混ざることができれば大きいと思っています。
コミュニティ形成で言えば、「若者や教育的視点に貢献する」などでしょうか。
<システムはストーリーを支える>
「このカメラは私にとって特別なカメラだ。友人からもらったプレゼントだからだ」
このように、仮に同じ型番の同じ性能のカメラであったとしても、
そのストーリーによって「意味」や「価値」は変わります。
むしろ、「未来」さえ買える可能性があります。
もし誰かからGiveされたモノが美しいストーリーを持っていることがわかったら、
自分もそれを美しいストーリーを付け足したいと思うはずです。
独自の意味や価値は、流動すればするほど、時間が流れれば流れるほど忘れられます。
その意味や価値を保存、ないしはスケールさせていくには
システムが必要になります。
サービスやシステム、さらにはエコシステムは
ストーリーを支え、スケールさせるために必要になるでしょう。
コミュニティ形成で言えば、「テクノロジーやエコシステムとの融合」ですね。
今回のディスカッションでは、その他様々なことが話されました。
上記は少し私の脚色も入っていますが、
新しい社会の形であるコミュニティ界隈の議論のタネになればと考えています。
また、この回の最後に、
少し「クロスコミュニティ・渡り鳥ネットワーク」の話もさせていただきました。
資料はこちらにあります。
クロスコミュニティ・渡り鳥ネットワーク
また、当日お話しした際の音声もこちらにアップしました。
5分程度しか時間がなかったので簡易的な内容になります。
クロスコミュニティ・渡り鳥ネットワークについては、
明日また少し書こうと思います。
もし間に合わなければ、来週中には何らか書こうと思います。
Sho T
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おお、面白そうなディスカッションだったようで。Steemitに関わっている中でも、「Giveとは何か?」について考えることがあります。
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私もSteemitですごく良い体験ができました。
文中にも書きましたが、今人生を再構築しようとしている人たちがとても増えてきています。
私がSteemitに出会った頃もちょうどそんな時でした。
「大人になるにつれ、社会にアジャストするにつれ、つまらなくなるのはなぜだろう?」
そんな疑問をずっと抱えていたのですが、近頃その理由が言語化できるようになった気がします。
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とても興味深い記事でした。
私もやっと?steemitの中の色々なコミュニティに参加するようになって、この@sho-tさんの記事の意義が理解できます。
私にとってGiveは「出来るだけ良質の記事をポストすること」なのですが、それが呼応しあっているのを最近感じます。
ありがとうございます!
今理解いただける方はとても貴重で大変嬉しいです!
Giveって実は敷居が高いものだけでなく、小さなところから存在しているのだなと改めて感じています。認識するところからスタートだなぁと思いました。
Steemitでのポスト、私も同じ感覚です!
大げさかもですが、私のポストがSTEEMの価値を1ミリでも上げることになれば嬉しいなと思い、Steemitにポストしています。
私にとってとても良い機会や経験をくれたSTEEMに私なりにGiveできたらなと^ ^
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久しぶりですね。おかえりなさい!毎度のことながら興味深く読みました。私もSteemitを起点になんとなくGiveの流れ感じています。
もっと全然若い人ですが、最近足の裏でころころするマッサージボールを買って、子どもの背中をマッサージしたら、私やお父ちゃんの背中や頭をマッサージしてまわるようになりました。Giveは生まれ持ってインストールされている機能(?)なのかもしれませんね。それが教育や社会で資本主義に染まっちゃうのかな。なんとも残念。
そうそう、これ、植物にも言えることで、園芸店で200円で買った1鉢と友達から1枝もらってきて育てた1鉢って違うんですよね。タネも同様。そんな植物の交換を支えたいなと思って、PlantHubというウェブサイトを一時お手伝いして、今分散型版できないかのろのろ考えています :)
前回マルチポテンシャライトの記事を書いてから割と経っていましたね^ ^
その間、いろいろなことがありました。
私もこのGiveに本来的なポテンシャルを感じているところでした。
今これからの時代にそちら側に向かうことは、資本主義の限界を何倍も突破していけるのではないかという感じに思っています。
美しいストーリーを付け足していくって良いですよね!
どうすれば想像を超える化学反応の連鎖が引き出せるのか、それができたら楽しそうだと思います!
PlantHubというのがあるんですね!
意味を与えていく力が数値だけではない何かを生み出しますね。
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