ハードウェアウォレットはBTCの保管先ではない?本当に大切なのは『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』!

in #japanese6 years ago (edited)

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これまで『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』を自分で管理できる
ハードウェアウォレットについてご紹介させていただいてきましたが

そもそも『ハードウェアウォレットの仕組み正しく理解している!』

そう胸を張って言える状態に皆さんはいますか?

っえ?

ハードウェアウォレットに入れておけば安全ってことなんでしょ?

そう思われている方は、まだ十分に理解されていないかもしれないですね。

そこで、今回ハードウェアウォレットってそもそもどんな仕組みなのか?
について『よくある勘違い』をもとに一つひとつご説明させていただきたいと思います。

■よくある勘違い■

  • ハードウェアウォレット内に自分のBTCが入っているのでは?
  • ハードウェアウォレットが壊れたら保有しているBTCも無くなっちゃうのでは?
  • ネットにつながっていなければ安全に管理できているのでは?
  • 秘密鍵(リカバリーフレーズ)を失くした場合、サポートに連絡すれば教えてくれるのでは?
これ、全部間違いです!

どういうこと?
って思いますよね?

ではハードウェアウォレットってどんな仕組みなんでしょうか?

ハードウェアウォレットの仕組みを理解するうえでまず、BTCの送金の流れを理解する必要があります。

■ハードウェアウォレットを使用したBTCの送金の流れ■


1、ハードウェアウォレットをUSBでPCに接続しウォレットソフトウェアを立ち上げる
※デバイスとPC画面を照らし合わせながらPINコードを入力して自分のアカウトへアクセス

2、PC上のウォレットソフトウェアで取引データを作成
※WEB画面でAさんのアドレスに1BTCを送信するという内容を記載し『Send』ボタンをクリック

3、ハードウェアウォレット内の秘密鍵(リカバリーフレーズ)を使って作成した取引データに『署名』
→この『署名』という行為が、作成された取引データは『正しい』といことを証明する仮想通貨における最も重要な行為です。
そして、ハードウェアウォレットはこの『署名』行為をPCから物理的に話して行えるというのがポイントになります。
また、ハードウェアウォレット内にはBTCがあるわけでなく、この『署名』つまり『秘密鍵を使って取引データが正しい』という事を証明するためのインターファーに過ぎません。
※送金内容がハードウェアウォレットの画面に表示されるので問題なければ『Continue』をクリック

4、PCソフトウェアでビットコインネットワークにブロードキャスト
→ここで初めて正しい署名がなされた取引データでブロックチェーン上に存在している人が保有しているBTCを動かすことができます。
※トランザクションが作成され確認することができます。

5、マイナーによるマイニングが行われブロックチェーン上に正しく取引データが生成されれば完了となります。
※マイニングの優先順位は『手数料』によって変わってきます。

先ほどご説明した通り、BTCはどこにあるかというと、ウォレットの中ではなく、あくまでビットコインネットワーク上のブロックチェーン上に存在してます。

つまり、ハードウェアウォレットにはBTCが保管されていません!

保管されているのは秘密鍵だけなんです!

それではなぜ数あるウォレットの中で
ハードウェアウォレットを使う必要があるのかというと
BTCを、動かすことのできる唯一の武器である
「秘密鍵」を物理的にインターネット環境から切り離しておけるデバイスだからです。

通常、ウェブウェレットなどPC、モバイル上のウォレットは秘密鍵をウェレット内に格納しています。その為、ハッキングの被害にあった際に秘密鍵を知られてしまう危険性があるんです。

そんなリスクを負いながら大切な資産を管理し続けるのは精神的にも負担が大きいですよね。
そんな悩みを解消してくれる安全な資産管理ツールがハードウェアウォレットというわけなんです。

それでは、改めて先ほどの例に挙げた勘違いしがちな点について見ていくと、

ハードウェアウォレット内に自分のBTCが入っているのでは?
いいえ、ハードウェアウォレットは秘密鍵(リカバリーフレーズ)の格納場所であって、BTCの保管先ではありません。
預け入れたBTCはビットコインネットワーク(ブロックチェーン)上にあります。
ハードウェアウォレットはこのブロックチェーン上にある資産を移動させる際のインターフェースに過ぎません。
そして、このインターフェースを使って移動させるために必要なのが『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』による取引データの『署名』です。
ハードウェアウォレットが壊れたら保有しているBTCも無くなっちゃうのでは?
問題ないです。『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』があれば復元可能です。
仮にハードウェアウォレットが破損・紛失しても別のウォレットを新たなインターフェースに置き換えて預け入れたBTCを移すことが可能です。

ネットにつながっていなければ安全に管理できているのでは?
いいえ、『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』があれば別のハードウェアウォレットをインターフェースとして保有しているBTCを移動することが可能です。
つまり『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』をうっかりどこかに公開あるは、メモした紙を第三者に奪われた場合、知らぬ間に自分のBTCが移動されてしまう可能性があります。

秘密鍵(リカバリーフレーズ)を失くした場合はサポートに連絡すれば問題ないのでは?
いいえ、秘密鍵(リカバリーフレーズ)は誰にもわかりません。
もし仮に管理されている状態だとしたらそれは全く安全ではないです。
『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』はハードウェアウォレットの初期設定の際に、デバイス側に個別に表示されるものとなっていて、
初期設定を行う前の出荷段階では開発運営側でさえ知りえない状態となってます。
その為、もし『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』のメモを取るのを忘れた!
あるいは、書き留めていたメモを失くしてしまったといって開発運営側に問い合わせても誰もわからないのです。

■まとめ■

自分の保有しているBTCはどこにあるのかというとビットコインネットワークのブロックチェーン上に存在してます。

ハートウェアウォレット(デバイスそのもの)とは秘密鍵が格納されただけの置き換え可能なインターフェースに過ぎません。

秘密鍵(リカバリーフレーズ)とは実際にBTCを移動させるために必要な復元不可能なインターフェースの管理権限なのです。

つまり、大切に保管しないといけないのは

『秘密鍵(リカバリーフレーズ)』

の方なんです!

もし仮に秘密鍵(リカバリーフレーズ)にこんなことが起きると、

  • メモを取るのを忘れてしまった→デバイスが破損・紛失した際に復元できません。
  • 紛失してしまった→デバイスが破損・紛失した際に復元できません。
  • 誰かに盗まれてしまった→第三者に資産を引き出されてしまいます。
  • 間違えてブログやチャットに公開してしまった→第三者に資産を引き出されてしまいます。

自分の資産を自分で管理する時代だからこそ、
正しい知識を備えて安全な仮想通貨ライフをおくっていきたいですね。

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very useful information thank you @moromaro

thank you!

you are welcome

なるほどね~そういう仕組みだったんですね!わかりました。
最初は、ハードウェアウォレットの中にBTCが保管されるのかと思ってました。これならネットから切り離されてるので安心なのかと・・・(汗)

なかなか、こなあたりはわかりづらいですよね、、
とにかく秘密鍵をしっかり管理してください!
と言いたかった感じです♫

うーん、難しい。今日レジャーナノが届きましたが、まずはこの辺をきちんと理解しないと怖くて使えません。参考になる記事をありがとうございます😊

レジャーナノはファームウェアのアップデート際に秘密鍵(リカバリーフレーズ)を求められることもあるので、秘密鍵の保管・管理の徹底をお勧めします!

遅ればせながら、遡りやすくするためにResteemさせていただきました。役に立つ投稿、ありがとうございます。

いつもありがとうございます♫

なんと、保管は秘密鍵だけなんですね。うーん、それならペーパーウォレットでもいいような気がしますね。

単に保管するだけならペーパーでもいいと思いますよ。
ハードウェアウォレットの利点は1つのデバイスで
異なる複数通貨の管理が可能
複数アカウントの管理が可能
ソフトウェア上で資産の移動・管理がしやすい
といっと利便性の高いインターフェースといった理解です。

すみません、ど素人の質問です。
秘密鍵を自分で管理している。ということは、ビットコインネットワーク上のブロックチェーン上に存在する自分のBTCをいつでも自由に出し入れ出来るということなんでしょうか?

例えば、今さわいでいるコインチェック。仮にコインチェックに入ってる?(入っていた?)自分のBTCがあったとします。コインチェックでは再開の目処が立っておらず、入出金や移動が停止されていますが、こんな場合であっても、ハードウェアウォレットで管理していれば、取引所の状態に左右されず、秘密鍵でアクセスし、自分のBTCをビットフライヤー等、他の取引所に移動させる行為が可能という理解で良いのでしょうか?

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