障害者の兄妹、きょうだい児について

私には障害者の姉がいて、社会人になり家を出るまで二十数年一緒に暮らしていました。

自分の実体験を語ることできょうだい児についての情報が一つでも増えたらいいなと思い、少しずつ障害者と暮らしていた当時に感じたこと、体験したことを書いていく予定です。

別にこれを読んで「つらかったのでこうしてほしい！！」と言うつもりはありません。
ただこういう体験した人もいるんだな〜と知ってくれたら嬉しいです。

今日は今でも印象に残っている出来事について！

姉は口周りが麻痺しており唾液を上手に嚥下することができません。なので、常に首に厚手のハンカチを巻き、肩からタオルハンカチを斜めがけして適宜自分で拭き取っているという感じでした。が、もちろん垂れるときもあります。

ある日、友だちが家に遊びに来たことがありました。友だちが座ろうとした椅子に姉の涎が落ちていて、友だちが「うわ！気持ち悪い！」と言いました（当時小学校低学年です）。

私にとっては正直日常茶飯事だったのですが、もちろん不快感はありますし、友だちと「うわー！やだー！」と同調して騒ぎたかったので私も「ほんとだ！やだ！」と言いました。

小学校低学年の女の子同士特有の同調したい感じ、伝わりますかね？笑

すると、母がすっ飛んできて「そこは気持ち悪いじゃなくて、ごめんねって言ってあんたがさっと拭きなさいよ！」みたいなことを言われめちゃくちゃ怒られました。

私は怒られたことに対して拗ねながらも、

（たしかに気持ち悪いはダメだったな…そうか…さっと拭かなきゃいけなかったか…）

と反省しました。

でも今思い返すと、本当に反省必要だったかな…？と思います。

涎に対して「汚いな、嫌だな」と思うことは仕方がないです。そこからどういう対応をとるかが大事なのかなと思います。

「自分で制御できない、垂れてしまった涎を気持ち悪いって言われたら姉はどんな気持ちになる？」
と怒られたなら納得したかもしれません。

こういうエピソードの積み重ねで『納得はできないが、障害のある姉には配慮しなければならない』という気持ちが出来上がっていった気がします。