地球全滅が2026年まで延長されるようです

in #japanese6 years ago

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Courtesy: Kadokawa corporation

先日、イギリスの「ガーディアン」紙が世界最大の粒子加速器である大型ハドロン衝突型加速器(以下LHC)のアップグレード計画について報道しました。LHCのアップグレードは2019年から2026年まで続く予定で、その期間中LHCの運用が休止される予定があります。そのアップグレードが終わった後に、LHCで今まで行うことができなかった実験が実施できるようです。

LHCはCERN(ヨーロッパ原子核研究機構)によって運用されていて、スイスとフランスの国境をまたいだ地下に建設されたものです。2012年、LHCで行った実験によって、ヒッグス粒子という新しい粒子が発見され、LHCは世界的に注目されました。海外では、LHCに関する陰謀論がありますし、LHCで行なわれている実験が地球全滅の原因になることを信じている人が少なくないようです。ちなみに、その陰謀論のきっかけになったのは、2016年に行なわれた、LHCの近くにあるトンネルの開会式です。その開会式は中世ヨーロッパで行なわれたオカルト式のようなものに見えたので、メディアで話題になりました。

LHCやCERNのことについてネットで調べていた時に、LHCは元々アメリカで建設される予定があったことが分かりました。1980年代末、テキサス州のワクサハチー市の郊外で世界最大のハドロン衝突型加速器の建設が始まりました。当時、世界の理論物理学者はヒッグス粒子の発見方法をほとんど理解していましたが、発見自体をするためには、粒子加速器を建設する必要がありました。しかし、1993年の夏、様々な建設トラブルのせいで、アメリカの上院議会は資金調達を停止して、プロジェクトが中止されました。その時、上院議会議員の多くは当時に流行っていたausterity(緊縮政策)という経済政策を支持していたので、膨大な予算を投入する必要のあるプロジェクトにNGを出してきました。

結局、2008年にCERNはLHCの発案を実現して、同年に初運転をしました。アップグレードされたLHCでどんな実験を行うことができるのか、関係者以外誰も知らないと思いますが、その実験が人類滅亡の原因にならないように期待したいものです。

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