[JP][EN] アートとトークンエコノミー(新しい経済)を接続できないか? Can we connect art and token economy (new economy)?
Hello, I`m @Sho-T .
English is below.
こんにちは、 @Sho-T です。
今回の話は、少し熱が入ります。
「アートとトークンエコノミー(新しい経済)を接続させていく可能性」について。
最近とても着目しています。
そのようなこともあって、一昨日は、アート方面でご活躍の熊谷さんにお会いして興味深いお話をさせていただきました。
経緯としては、プ譜というプロジェクトの記述方法に関する著書「予定通り進まないプロジェクトの進め方」などの著者である前田さんのお繋がりで、ご紹介いただきました。
お話に熱中するあまり、3人で22時過ぎまで話し込んでしまいました。
(お二人とも遅くまでありがとうございました^^)
そもそも、なぜ「アートとトークンエコノミー 」に着目しているのか?
出発点として、私は、「アートは現在の資本主義経済と相性が良くない(部分がある)」と思っています。
それは、商業的ではない感性や共感による観点や哲学性など、
様々なところで、「儲ける」とか「経済利益」とは
そもそも尺度が違うところがあると思っているからです。
一方で、最近は「SNS」や「クラウドファンディング」など、
「共感」や「共感に対する支援、そしてそれを育む」といったトレンドが起こり始めており、
アートの共感性や哲学性に対して追い風の流れもあります。
しかし、まだ弱い。
SNSやクラウドファンディングは、
あくまで「円」や「ドル」の経済圏の中の世界で起こっており、
その経済合理性から抜け出せていないからです。
そこでトークンエコノミー(新しい経済)というわけです。
STEEMなどをされていらっしゃる方はお分かりかと思いますが、
既存のSNSであるFacebookなどとは異なり、
ブロックチェーンにおけるトークンエコノミーにおいては、
ユーザを含めて参加者に利益が分配される「新しい経済」です。
わかりやすく言えば、SNSやクラウドファンディングの延長線上に
「経済圏」が作れるイメージでしょうか。
元々仲介者やプラットフォーマーが独占していた利益を共有するのです。
共感できる「貢献性の高い取り組み」や、「人の心を動かすムーブメント」に価値が集まり、
その価値に対してトークン(いわゆるこの新しい経済圏で流通する価値媒体)が循環します。
そして、この新しい経済圏において、
グローバルに見ると、「プロジェクトを育てようという機運」もあります。
例えば STEEM経済圏におけるプロジェクトインキュベーション機能でもある @fundition は、
新しい機運をコミュニティに発信し、コミュニティからVoteや支援を受けるエコシステムを提供しています。
私はこれを「価値タイズ」と読んでいます。
※お金を集めるマネタイズではなく、価値を集めるというイメージ
そしてこれは、アートと相性が良い世界なのではないでしょうか?
アートにも様々な方面がある。
私は主に、デザインの観点からアートの価値は今後高まると考えていましたが、
それとは異なる視点でも、とても面白い示唆をいただくことができました。
- アートには絵画や音楽など「作品として流通するもの」もありますが、
- 体験そのものをアートにしてしまうもの(その時その瞬間の人間関係、シチュエーションそのものをアートにする)や、
- 社会課題とアートを結びつける(ソーシャルエンゲージメントアート)などがあります。
私は、基本的に1. について、今後人々が「自己発信を当たり前にしていく」際に、
自身の自己表現をアートを用いて行うようになる可能性に着目していましたが、
どちらかというと、2. や3. についても、今回かなり心を動かされました。
なぜなら、2. や3. は「コミュニティ・ドリブン(コミュニティ原動力)」であるからです。
自己表現・自己実現という枠を越えて、
社会貢献・Giveの領域に踏み込んでいることで、
共感性や貢献のムーブメントを新しい経済と結びつけていくことで
化学反応の可能性を感じます。
以前書いた以下の記事の発想にもリンクします。
社会はどのように変わっていくのか?
そして、現在の資本主義経済では、
このような可能性がサステナブルではないのが実情です。
そのわかりやすい例を以下に紹介します。
15年も続いた全国的な地域振興アートフェスティバルの終焉
アサヒ・アート・フェスティバルは、
元々はアサヒが主導して始めた「アートで地域を振興するプロジェクト」で、
2002年から各地で積極的なムーブメントが生まれていき、
徐々に「市民主導の分散型」で日本やアジアを含む600団体、実行委員250名ものムーブメントとなり、15年もの長期の間、様々な地域振興にアートの側面から貢献した一大ムーブメントとなりました。
しかし、2016年に、アサヒ・アート・フェスティバルは、
多くの地域市民やアーティストから惜しまれながら
スポンサーであるアサヒがピリオドを打つ形で終焉しました。
その素晴らしい15年の取り組みは、
以下にまとめられています。
「AAF Review2002-2016-アサヒ・アート・フェスティバル 15年の軌跡と波紋」
アサヒという素晴らしい企業が生み出し、
様々な市民やアーティストの積極的な貢献で維持・拡大されてきたコミュニティは、
多くの人の間で熱量があるにも関わらず、
資本主義の中でサステナブルではいられませんでした。
なぜこんなもったいないことが起こってしまったのか...?
アサヒ・アート・フェスティバルは一例ではありますが、
私はこのような「価値」がある取り組みを
トークンエコノミーのような「新しい経済」と接続させることで
サステナブルにさせられないだろうか?と思いました。
むしろ、このようなムーブメントこそ、
本当は価値タイズのエコシステムで育むのに最高の対象なのではないかと思いました。
STEEMを含め、ブロックチェーンやトークンエコノミーの領域は
まだまだ未完成で、歩みを始めたばかり状態であるため、
すぐに表立った結果を出すことは難しいとは感じています。
(特にEthereumをはじめとした分散型を重視したテクノロジーはまだまだユースケースのフェーズではありません)
しかし、例えば最もユースケースの進んでいるSTEEMの世界において、
グローバルでの協力し合いの中で
こういったムーブメントを育てる方向性を試験していくことは
将来において価値を持つだろうと思っています。
(実際Funditionなどでは様々なムーブメントを育もうという取り組みが見られてきています)
私もどこから何をしていくのが良いのか暗中模索なのですが、
テーマとしてこのようなことに関心を持つ方々と共に考え、
一歩ずつできることから挑戦していくことをしたいと思っています。
I am now focusing on "the possibility of connecting art and blockchains / token economy (new economy)".
So, the day before yesterday, I met an Kumagai san who is active in the art direction yesterday and got an interesting story.
As a background, Mr. Maeda's who wrote a book "How to proceed with a project not going as planned" indroduce her to me.
Too much attention to the story, three people talked past 22 o'clock.
(Thank you both until late :))
Why do I pay attention to "Art and token economy" ?
I think that 'There is a part where art is not compatible with the current capitalist economy'.
Art is not commercial, such as emotional and empathetic perspective and philosophy,
In various points, Art is different frome"making money" or "economic profit".
On the other hand, recently "SNS" and "cloud funding" are the trends such as 'empathy' and 'support and empathy for empathy'.
But still weak.
SNS and cloud funding are occurring in the world within the economic zone of "yen" or "dollar" to the last,
They cannot get out of those economic rationalities.
Then, Token Economy is important.
As you know (who are joining STEEM etc understanding).
Unlike Facebook etc, which are an existing SNS,
In the token economy, users and contributors can also benefit.
Clearly speaking, in a sense, Token Economy is on the extension line of SNS and cloud funding.
It shares the profits originally monopolized by intermediaries and platformers.
Value is gathered in "highly contributing activities" that can sympathize and "movement that moves people's mind"
Tokens (new economic value medium) circulate for value.
And in this new economic zone,
there is also a "momentum to nurture a project".
For example, the project incubation @fundition provides the environments that we can send out new momentum to the community and receive votes and support from the community.
I image that we should collect value instead of collecting money.
And It seems to be compatible with art.
Art has various aspects.
I thought that the value of art will increase in the future mainly from the design point of view,
Even with a different perspective, I got a very interesting suggestion.
- Art has paintings, music, etc. "Things to be distributed as works"
- What makes the experience itself an art (at that moment the situations themselves are made into art)
- Link social issues with art(social engagement art) and so on.
I basically was paying attention to the possibility of self-expression by using art,
as for 2 and 3, my heart was moved considerably this time.
Because Those are "community driven".
Beyond the framework of self expression and self realization,
I feel the possibility of chemical reaction by linking empathy and contribution movement with new economy.
I will also link to the idea of the following article I wrote previously.
社会はどのように変わっていくのか?
And in the present capitalism,
Such a possibility is not sustainable in reality.
Here are some easy-to-understand examples.
The end of the nationwide regional promotion art festival that lasted 15 years
Asahi Art Festival,
Originally a project to promote the area with art that started as Asahi led,
Aggressive movement was born in various places since 2002,
It gradually became "movement driven by citizen" with 600 organizations including Japan and Asia, movement of 250 members and became a major movement that contributed art from the perspective of various regions for a long period of 15 years .
However, in 2016, the Asahi Art Festival,
While being missed by many local citizens and artists
The sponsor, Asahi, ended in a form hitting the period.
That wonderful 15-year effort,
It is summarized below.
「AAF Review2002-2016-アサヒ・アート・フェスティバル 15年の軌跡と波紋」
A wonderful company started the project,
and the community has been maintained and expanded by active contributions of various citizens and artists,
Despite the fact that there is a much value among many people,
It was not sustainable in capitalism.
Why did such a sad thing happen ...?
Although Asahi Art Festival is an example,
I thought that could we make such value sustainable by connecting with a "new economy" like a token economy
Rather, it is such a movement,
In fact I thought that it is the best subject for token economy ecosystem.
Blockchain and token economy including STEEM are still incomplete and we are just beginning to step forward.
I feel that it is difficult to obtain outstanding results immediately.
(Especially technologies that emphasize decentralized type, such as Ethereum, are not yet a phase of use case)
However, for example, in the STEEM world where the use case is advanced,
I think that it will have value to test the direction of nurturing such a movement in the future with cooperation globally.
(Actually, efforts to nurture various movement in the Fundition etc. are being seen)
I also lose my way where and what to do,
however I want to do challenging with people who are interested in such things as a theme.
Sho T
Twitter :https://twitter.com/showying_art
HP:http://sho-t.strikingly.com/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCVr6dLVS7LKgdsHEdkRrqzg?view_as=subscriber
SpeakerDeck:https://speakerdeck.com/showyingart
Sho-t さん、アートとブロックチェーンといえばベルリン初の ascribe というプロジェクトがあります。所有権管理にブロックチェーンを使うもので、コミュニティーベース色は強くなく、sho-t さんの興味とは違うかもですが。
プロジェクトのファウンダーはBigChain DBをはじめて、今は Ocean Protocol で、ascribe はコードをオープンソースにしてクローズしてしまっています。むむ。何かしらの難しさ、足りないもの(コミュニティー?)があったのでしょう。一事例として知っておくとよさそうです。
古い時代、イタリアなどのパトロン文化なんかもきちんと歴史を読んでみるとおもしろそうですね!
ありがとうございます!
ascribe知らなかったです!
Ocean Protocolについては、ドイツにいらっしゃる @ocrybit さんが、アンバサダーになられたようです!
たしかに、歴史的にコミュニティでの価値の取り組みはあるようですね。
日本でも2000年以降、特にそのような動きが見られるようになってきているとのことです^ ^
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アートとトークンエコノミーは相性良さそうですね(๑ ́ᄇ`๑)
アサヒの記事よんでみます!
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アサヒの記事とても良いです!
こんな取り組みが2000年初頭からあったんだと思いました!
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とても興味深いですね!読み応えのある投稿でした^_^
ありがとうございます!
嬉しいです!^ ^
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これはすごい!力作ですね
頑張りました!
皆さんと共有したいなと思いました!
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日本は企業や資産家からの芸術や文化への支援が縮小を辿る一方ですもんね。
そのことが社会の中でも余裕(遊びごころ)の無さに出てるんじゃないかと個人的には思っています。いい記事をありがとうございます。英語訳もお疲れさまでした!
そうですね!もったいないことがたくさん起こっていると思いました!
こういったことに価値が集まる意義みたいなものにすごく魅力を感じまして、トークンエコノミーはそのような経済圏として作れれば理想的と思いました!
英語訳大変でした(>_<)
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