Steemitのホワイトペーパーには面白いエッセンスがあります

Sho Tです。

今、Steemitのホワイトペーパーを熟読中です。

実は、Steemitのホワイトペーパーには
示唆に富んだ様々な内容で溢れており、
これからトークンエコノミー(経済圏)を創出したい、
という世の中のニーズに対して
とても参考になるものだと思っています。

また、Steemitのホワイトペーパーには、
暗号通貨のロジックの世界だけでなく、
哲学にも及ぶ内容や、ユニークな表現がたくさん詰め込まれています。

例えば、今日紹介する内容はその例です。
（ちなみに、ちょっと内容難しいかもですがご容赦を...^^）

まずは、ホワイトペーパーの「■投票の濫⽤」という箇所の抜粋です。

『誠実な⼤規模ステークホルダー(SteemやSP保有者)は、
　⼩さな貢献に投票(vote)するよりも、
　濫⽤を監視し否定投票(downvote)を使⽤するようになる可能性が⾼いです。』

私はこれに、なるほどな、と思いました。
要するに、Steemitの世界の住人(特に大量通貨保有者)にとっては、
悪さをするユーザによってSteemitの世界が荒らされると
Steem価格が下落してしまう可能性があって困るため、
voteを乱用したり、Steemitを荒らす行動をするユーザに対し、
downvote(否定投票)することで、Steemitの善良な世界を保とうとするだろう、
ということです。（ユーザによる、ユーザのための、自浄作用）

そして、この後、とてもユニークな表現で
この現象を説明します。

「クラブメンタリティ(カニ精神)」です。

クラブメンタリティは通常、
近視眼的な人々が善良な人々をおさえつけることを指しますが、
それはまた、善良な人々が悪い人々をおさえつけることも可能にします。

バケツの中のカニの話

ある男が浜辺を歩いていると、サーフフィッシングをしている別の男がいて、
その横には餌の⼊ったバケツが置いてありました。
彼が近付くと、餌のバケツには蓋がなく
⽣きたカニが⼊っていることがわかりました。

「なぜカニが逃げないように餌のバケツに蓋をしないのですか？」と彼は⾔いました。
「あなたはわかっていない」と男は返事をしました。
「バケツの中に 1 匹のカニがいる場合は、
そのカニは間違いなく素早く這い出してしまうでしょう。
ですが、バケツの中にたくさんのカニがいる場合は、
⼀匹が側⾯を這い登ろうとすると、それを他のカニが掴み、
元の場所へ落としてしまいます。
そしてそのカニは他のカニと同じ運命を辿るでしょう」
つまり、それは⼈々についても⼀緒です。1 ⼈がなにか違うことをしたり、
評価を上げたり、⾃⾝を向上させたり、環境から逃げ出したり、
⼤きな夢を⾒たりしようとすると、
他の⼈々はその⼈を引き戻して運命を共にしようとします。

なるほどな、と思いました。
Steemitは、ユーザに対して利益を分配します。
そうすると、ユーザが自らその利益を守ろうという行動をすることにより、
その利益を害する別のユーザが現れた時に、
自浄作用のように、自ら利益を害するユーザを排除しようとするということです。

クラブメンタリティは皮肉な表現として使うことが多そうですが、
分権を実現する非中央集権のトークンエコノミー の世界では、
ユーザ自身が善良な世界を維持しようと努めることに
例えることができるということです。

面白いですね^^

私は今、Steemitの勉強用パッケージを作ろうと考えていますが、
こういったウィットに富んだ考え方も
内容に含んでみたら面白いかな、という風に思っています。

・ブロックチェーンやトークンエコノミーに最近興味を持った人たち
　→既にノーコストで参加できるトークンエコノミー(Steemit)があります
・トークンエコノミーを創出して、事業に取り入れたいと思う人たち
　→Steemitのトークン設計は面白いです

こういうことが、色々なところで言えるように、
勉強用パッケージを作ります。
スライドにエッセンスを盛り込んで、
導入編(Steemitを始める)、基礎編(Steemitの仕組みの概要)、応用編(トークン設計等)、
みたいな感じで段階に応じて用意したいですね。

当面、これを自分のコミュニティメンバーに説明したり、
ご協力いただけるSteemianにレビューしてもらったりできたらな、
という風に考えています。

完成までに少し時間を要するので、
それまでSteemitの投稿では、
たまにホワイトペーパーネタを投稿しようかな
と思っています^^