20年後の未来の考え方

in #japanese2 years ago (edited)

20年後の世界を予測するためにはどうすればいいのだろう。
自分が憧れる起業家や研究者は皆、20年後を見越して行動をしていて、一体全体どうやって考えているのだろうと思っている。

基本的には考えるって行為は、演繹的に考えるか帰納的に考えるかの2つだと思っていて、
演繹的に考えるってのは、まず理論(原理)を立てて、そこから論理的に結論を導き出すという考え方。
帰納的に考えるってのは、多くの事実を積み重ねて、そこから一定の法則を導き出していく考え方。

シンプルにまとめるのなら、
具体化→抽象化が帰納的思考法
抽象化→具体化が演繹的思考法
ということになる。

未来を考える上でも、同じことが言えると思う。

未来を帰納的に考える

まず未来を帰納的に考えるためには、未来における具体的事実を集めないといけない。
そのためには、この世界を貫く"変数"をあぶり出す必要がある。
"変数"は、例えば人口とか、制度とか、テクノロジーとか、価値観とか。
時代時代によって影響力を持つ"変数"は異なっていて、
中世ヨーロッパでは価値観(キリスト教)が大きな影響力を持っていたし、
産業革命〜近代後期は制度(資本主義経済)が大きな影響力を持っていたし、
現代はテクノロジー(コンピューターやインターネット)が大きな影響力を持っている。

『資本論』で有名なマルクスは"変数"を経済に絞って説明し、人口学者のマルサスは人口の急激な上昇によって食糧難に陥ると指摘した。
どちらも理論は説得力があったわけだけれど、
資本主義と共産主義では、資本主義が生き残ったし、
人口の急激な上昇は、経済発展と女性の社会進出に伴い抑制がかかった。

これらが意味するのは、1つの"変数"を単体で説明しようとするとどうしても間違えてしまう。
あるいは、彼らが生きた時代は説明することができたが、彼らの理論は時代を越えることができなかった。
なんにせよ、より精度の高い予測を立てるためには、多元的に考えないといけないと思う。
現代は、少子高齢化といった人口因子、急速に発展するテクノロジー、グローバル化とインターネットで価値観・流行の変遷の加速…様々な因子が複雑に絡み合う時代だから。

ただ、あまりにも"変数"が多いから、総合的に考えるのは至難の技だ。
だから、因果関係を厳密に同定したいわけではなく、ただ未来を具体的に予測したい場合、
まずは1つ1つの"変数"について導き出される未来の事実を把握する。
テクノロジーの未来、人口の未来、価値観の未来など。
"変数"を絞れば具体的に予測することは可能だ。
これらを未来における事実として念頭において、次の仮説検証をしていくことが必要になると思う。

未来を演繹的に考える

未来を演繹的に考えるためには、一つの抽象的な理論を立てる必要がある。
自分はニーズで説明するのが一番妥当かなと思っている。
ニーズは基本的には時代時代で変化しない。
マズローの欲求五段階説のように、人は基本的に安全に生きたいし、美味しいものが食べたいし、愛されたい。

生活用品を買う手段は、一昔前は商店街で購入していただろうけれど、スーパーやホームセンターに取って代わられて、今はAmazonが台頭している。
でもこれは"生活用品が欲しい"というニーズが変わったわけじゃない。
ただより便利なシステムが開発されたから、取って代わられただけだ。

基本的なニーズは変わらない。
であるならば、それを整理すれば、少なくとも過去から未来への系譜は読み取れるはず。
情報収拾領域のニーズの、サービスの歴史
小売分野のニーズの、サービスの歴史
コミュニケーションのニーズの、サービスの歴史
などなど。

一方で、全てを詳細に考察するには、いまの社会にはあまりにも膨大な数のビジネスが存在する。
だから、自分がどんなニーズに応えたいのか(あるいはどんな領域の研究)をしたいのか絞る必要があると思う。
自分が作りたいサービスに基づいて、主戦場を絞った上で詳細に考察し、ニーズから演繹的に未来に必要とされるサービスを仮説として立ててみる。

そしたら、今度はその仮説としてのサービスを、前半の帰納的に考えた未来と合致するかを確かめる。
さらに、実際に作ってみてヒットするか確かめる。

この過程を繰り返す中で、よりクリアに未来を描けるようになるんじゃないかな。