本日の小話『ポリ公』
ポリ公
ポリ公が言った。
「達郎、どこへ行く」
達郎は自転車から飛び降りてこう答える。
「空き地」
勢い余った自転車は、道端のおばあちゃんに直撃。
「うほ」
「大丈夫ですか?」
達郎が駆け寄る。おばあちゃんはうつ伏せに倒れて動かないが、顔を地面につけたまま喋った。
「座れ」
達郎が言われたとおりそこに座ると、おばあちゃんの説教がはじまる。
彼女はうつ伏せで地面に向かって15分喋り続け、それが終わると立ち上がり、達郎の自転車でどこかへと走り去った。
「ポリ公、自転車盗まれたよ」
達郎は言った。
「追いかけてよポリ公」
「ポリ公って呼ぶのやめろ」
ポリ公は言った。
「あとズボンを履け」
そう言い残すと、ポリ公はおばあちゃんのあとを追いかけて行った。
達郎はひとりになった。そうして辺りが静かになると、達郎には自分の心の声がよく聞こえるようになった。声は奥のほうで、こう囁いていた。
「あたし、ポリ公のこと好きかも」
達郎はゲイになった。
@kikoyamada got you a $1.78 @minnowbooster upgoat, nice! (Image: pixabay.com)
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