米国株式市場はBCDパターン?

in #japanese5 years ago

BCDと言われても何のことか分からないと思います。BはBuy(買い)の頭文字、CはCry(泣く)の頭文字、そしてDはDie(死ぬ)の頭文字です。水曜のマーケット・ウォッチには、多くのハイテク銘柄で構成されているナスダック総合指数に、Buy, Cry, and Dieパターンが形成されている可能性があるという記事が掲載されています。下が、それを説明するチャートです。(チャート:マーケット・ウォッチ)

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先ず、「この辺が底だろう」と買い手が集まったのが1回めの底(Buy)です。見てのとおり、マーケットは反発しましたが直ぐに息切れとなり、再下落という展開になりました。二番目の底がCryです。結果はBuyの時と同じです。反発ラリーを展開しましたが強い売り圧力に勝つことができず、またまた下げ波動の開始となりました。そして現在、3番めの底となるDieが形成されている可能性があります。

今回も前回二回のように反発ラリーが起きる可能性を、マーケット・ウォッチはこう説明しています。(チャートはTradingViewです。無料で使えます。)

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入れた二本の矢印で分かるように、注目はダイバージェンスです。ナスダック総合指数は下げ方向ですが、RSI(相対力指数)は既に上昇が始まり、買いシグナルと解釈できるダイバージェンスが起きています。

では、今回反発した場合、どのへんまで上昇できるでしょうか?右下がりのチャートパターンですから、多くの人たちは、Cryの反発ラリーで形成された11月7日の高値を突破することは無理だと見ていることでしょう。

広く使われている二本の移動平均線を入れてみましょう。

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赤い線は50日、そして青い線は200日移動平均線です。とても人気のある移動平均線ですから、これらの移動平均線がレジスタンスになる可能性があります。

マーケット・ウォッチが指摘しているように、買いシグナルであるダイバージェンスが起きていることは事実ですが、現時点で買い手が積極的になれない理由が二つあります。

現在の指数の位置を見てください。200日移動平均線より下にあります。米国には、「200日移動平均線の下にはベアが住む」という言葉があり、この移動平均線より下にある株を買わないことを勧めています。

ベアマーケット入りを示唆するデッドクロスが起きそうです。矢印で示した部分を見てください。50日移動平均線が200日移動平均線を下抜けそうな状態ですから、これでは積極的に買う気にはなれません。

「予想以上に大きなラリーが展開されるためには、これら二つのことが解決する必要がある」、とニガム・アロラ氏(アロラ・レポート)は語っています。

連銀は、もうこれ以上の金利引き上げはしない、貿易戦争は無事に解決したというニュースが流れれば、マーケットには力強い反発ラリーが起きることだろう。新高値を記録する可能性もある。しかし、連銀は金利引き上げ姿勢を変えることなく、そして貿易戦争が長引くなら、米国株式市場のベアマーケット入りの可能性が高くなる。

(参照した記事:Will Nasdaq’s ‘buy, cry, die’ pattern signal a stock-market bottom?

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