ベテラン・テクニカル・アナリストが語る10のトレードルール

in #japanese6 years ago

[ブエノスアイレス 1日 ロイター] - トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は1日、アルゼンチンのブエノスアイレスで会談し、対中追加関税を一時的に見送り、貿易戦争を悪化させないことで合意した。米ホワイトハウスは声明を発表し、2000億ドル相当の中国からの輸入品に対する関税は2019年1月以降も10%で据え置き、25%への引き上げを「現時点で」見送る方針を明らかにした。

ということで、多くの記者たちが使った言葉は「休戦(Truce)」です。

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「喧嘩別れにならなくて良かった!」と一先ず安心ですが、貿易戦争再開の可能性がまだ残っていることを考えると、この件で投資家たちはもうしばらく悩まされそうです。

12月の相場が始まります。週末のブログで、ジョン・マーフィー氏(著名テクニカル・アナリスト)は、明るい兆しが見え始めているマーケットを指摘しています。

短期トレンドが好転している。S&P500指数は10月末の安値がサポートになり、現在反発ラリーの展開中だ。このラリーで、S&P500指数は200日と50日移動平均線に迫り、RSI(相対力指数)とMACDも好転中だ。

下がS&P500指数の日足チャートです。(チャート:TradingView(無料))

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Aが10月末の安値、そしてBが11月の安値です。マーフィー氏が言うように、10月の安値付近がサポートになりマーケットは現在反発中です。上昇するCとDの矢印で分かるように、RSIとMACDも回復しています。では、この反発ラリーは継続するのでしょうか?マーフィー氏の回答は、多くの人たちが考えている事と一致します。

現在進行している反発ラリーで、多くの人たちが期待している年末ラリーの訪れる可能性が高くなった。しかし、目先の課題は直ぐ上に控える二本の移動平均線だ。

繰り返しになりますが、マーフィー氏の結論は多くの人たちの結論と同じです。ベテラン・テクニカル・アナリストから一般投資家までが皆揃って二本の移動平均線に注目しているのですから、もし上放れなら強力な買いシグナルになりそうです。

ついでに、マーフィー氏が勧める、テクニカル・トレードのルール10を記しておきましょう。

トレンドの把握: 先ず、週足や月足の長期チャートを見て全体的なトレンドをつかむこと。日足や60分足、15分足などの短期チャートの分析は、長期チャートの分析が済んでからだ。短期的なトレードをする場合でも、トレードの方向は中期、長期トレンドと同方向にすることが好ましい。

トレンドをつかみトレンドに乗る: トレンドには長期、中期、短期の三つがある。トレードをする前に、どのトレンドに乗るかを決めてほしい。もし中期トレンドに乗る場合なら週足と日足チャートを使い、デイトレードのような短期トレードの場合は日足と日中足チャートを用いる。重要なことは、長い時間軸のトレンド方向に合わせてトレードすることだ。

サポートレベルとレジスタンスレベルの把握: 買いはサポートレベルの近くで行い、売る場合はレジスタンスレベルの近くで行うこと。

調整幅の把握: 株は一直線に上がることはなく、必ず一時的な下げが起きる。下げている場合も一直線に下げることはなく、必ず一時的な戻しが起きる。一般的なのは半値戻しであり、38.2%、61.8%のフィボナッチ・リトレースメントの値戻しレベルにも注意を払いたい。

トレンドラインを引く: トレンドラインは最もシンプル、そして有効な分析ツールだ。

移動平均線の利用: 移動平均線から客観的な売買シグナルが発せられる。短期移動平均線が長期移動平均線を上抜けたら買い、そして短期が長期移動平均線を下抜けたら売りだ。更に、移動平均線を使うことで既存トレンドを確認することができ、そしてトレンド変化の確認をすることもできる。トレンドに追従する移動平均線の性質を考慮すると、移動平均線が最も役に立つのはトレンドがハッキリしている場合だ。

ストキャスティクスなどのオシレーターの利用: 移動平均線はトレンドの確認に役立ち、オシレーターを使うことで、株が買われ過ぎなのか、それとも売られ過ぎなのかを判断することができる。更に、オシレーターから発せられるダイバージェンスから、差し迫る株価の反転を読み取ることができる。オシレーターが特に役立つのは株価がレンジ内で推移している場合だ。

警報を読み取る: MACDを利用しよう。MACDラインとシグナルラインの両方がゼロラインより下にある状況で、もしMACDラインがシグナルラインを上抜けたら買いだ。MACDラインとシグナルラインの両方がゼロラインより上にある状態で、もしMACDラインがシグナルラインを下抜けたら売りだ。もし週足と日足チャートを使ってトレードしている場合なら、週足からのMACDシグナルが優先される。

ADX指標(平均方向性指標)の利用: ADXは株にハッキリとしたトレンドがあるのか、それともレンジ内で推移しているかを教えてくれる。ADXが上昇する場面では移動平均線が役立ち、ADXが下降する局面ではオシレーターが役立つ。

出来高を無視してはいけない: たとえばアップトレンドの場合、株が上昇した日の出来高は増えているだろうか?出来高の増大は新資金の流入が示され、もし出来高を減らしながら上昇しているなら要注意だ。強いアップトレンドには出来高の増大が伴うものだ。

(情報源:ジョン・マーフィー氏のブログ

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