サイクルは出来事の連続ではなく、それぞれの出来事が次の出来事を引き起こす要因となる
お勉強でハワード・マークスの「市場サイクルを極める」という本を読んでいます。
ここで「サイクル」に対する考え方で面白いとことが書いていたので共有させていただきます。
サイクルはただの「出来事の連続」というだけの薄っぺらいものではない
株価や市況には「サイクル」があるということは多くの人が感じていますが、多くの人は出来事の連続という観点でしか捉えていません。
人生にもサイクルがあり、「いいこともあれば悪いこともある」というように並列関係で語られることが多いですよね。しかし、本当にそこで思考停止してしまってよいでしょうか?
ハワードマークスは、この書籍の中で「サイクルの中では、それぞれの出来事が次の出来事を引き起こすとらえるべきだ」と主張しています。
どういうことか考えてみましょう
それぞれの出来事が次の出来事を引き起こす因果関係の関係にある
ロジックは以下です。
① サイクルには単独の「出発点」や「終着点」があるわけではなく、終わりなく続いていくものである
② ある現象が一方の極限に向かって揺れ動く時、この動きはそれ自体がエネルギーを生み出し、ため込む。やがて自らが増やした重みによって中心点からさらに離れていくことが難しくなり、そこからはもう進めない極限に到達する
③ 結果的に、その方向への動きは止まる。ひとたび止まると、重力によって中心点の方向へと引き戻される。溜め込んだエネルギーがその揺り戻しを後押しする
④ 極限から中心点に向かって戻る間に、揺れ自体がその動きにモメンタムを与え、中心点を超えてからも反対の極限に向かった動きが続く。
中心から一方の極限に向かう際にため込むエネルギーが、反転し、他方の極限に向かうエネルギーにもなる、ということです。物理的な特性としては理解しやすいと思います。
これが、投資の場合は人間心理がモメンタムとして機能します。「狼狽買い」「狼狽売り」がモメンタムとなります。
「ブームと暴落がある」のではなく、「ブームが暴落を引き起こす」
多くの人はブームの後に暴落があるということを知っています。たが、「ブームが暴落を引き起こす」という表現が実情を正確に表しています。
① ブームの後に痛みを伴わない穏やか緩やかな調整が起きることはまずない
② 一方で、ブームが生じなければ、暴落が起きる可能性は低い
注意すべきなのは、ブームが極限まで拡大するのには何年もの時間がかかる可能性があるが、その後に続く暴落は、猛スピードで進む可能性があるということです。
人生でも「油断大敵」「ピンチの後にチャンスあり」などという言葉があると思いますが、これもランダムに怒るのではなくある程度の因果関係があるように思えてきますね。野球でも格上のバッターに対してはわざと3球連続でボール球を投げ気を緩ませ、そこから抑えに行くという高等手段を使うことがあると聞きます。
細部は重要ではないが、テーマは絶対におろそかにできないということを心に留めておきたいですね。そしてブーム時でも浮かれることなくより高みを目指して成長を志向するということが大事なのだと感じます。
とても興味深い内容です。シェアしてくださってありがとうございます。
ロジックは物理学的・化学反応的にはとてもわかりやすいですね。
それは「モノ・コト・ヒト・カネの現象としても起こっている」
この様に捉えたら良いのでしょうか…間違っていたらご指摘ください。
私はブームと暴落がとても苦手でして…。
毎日が規則正しくルーティーンに則って送られることを好んでいます。
でも、それもサイクルの中で行われているのだという自覚を持ちたいと思いました。
ありがとうございます、おもしろい考え方だなと思いました。
それは「モノ・コト・ヒト・カネの現象としても起こっている」
→はい、そうですね、特定の性質に対しての現象だけに限定した主張ではないのであらゆる性質のものに応用して考えられると思っています。例えば人間関係とかもそうかもしれませんね。
自分自身も「ブームと暴落」に左右されない力を身につけていくことにフォーカスしたいと思います。
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