どこまでできる?「AIとマーケティング」の可能性

in #ai6 years ago

 前回は、「AIとは何か、AIでマーケティングはどう変わるのか(序章)」について話した。その中で、現段階ではAIのマーケティング活用には限界がある、と言及したと思う。しかし、これはあくまで現段階のことであり、特に今年はこの分野の大きな躍進が見込まれる年であるので、更なる可能性が見込まれる。それでは早速事例を用いて、具体的にAIとマーケティングの可能性について話を進めていきたいと思う。  

 (株)アスコムはウェブの求人サイトを運営している会社である。
彼らがAIのマーケティング導入を考え出したキッカケは
「導入前からチームは一人で、マーケティングや営業研修まで一人でこなさなければいけなかったので、どうしても分析に手が回らず困っていた」
「自分一人の勘でデザインを変えていくのは自己満足でしかない、という危機感がありデータを根拠に改善案を模索したかった」
実際に導入後の成果は、
「改善のポイントをしっかり教えてくれるので、そこにフォーカスしてデザインを考えられる・集中できるようになった。 」
「CVRが、約1.5倍になりました。結果としてCPAが大きく改善しているのがとても嬉しいです。」
出典:株式会社アスコム導入事例
と、かなりの成果がでたようである。このケースはAIの強みが非常にわかりやすい。
ポイントとしては「膨大なデータからの分析」、「データ分析に基づく客観的な提案」だろう。

   
 ここでもう一つ例をとってみよう。以下はWorkFusionというAIを駆使した自動化サービス(インテリジェント・オートメーション)を提供している会社のマーケティングにおけるサービス内容である。
・潜在顧客データ分析による、的確なターゲティング
・顧客データ分析による、傾向、インサイトの獲得
・製品画像に付帯情報を足し、OCRを使用して画像のデジタル化による商品分類 ・文の語調を感情分析
*OCR: 光学的文字認識、デジタル化:PCが処理できる形式に変換する事   
つまりAIが単なるデータ収集ではなく、「分析」、「分類」がメインであることが読み取れる。  


上記二つの例をとってみたが、要するに「膨大な、様々な形のデータ(文字、画像、音声)を分類、分析し、新しい提案をしてくれる」というのが、AI+マーケティングの現時点の主な役割である。
 一方で、この分類・分析の精度は、より多くの情報をAIに学習させることで向上されるものであり、また、最終的な判断には人間の存在がまだ欠かせない・・・というと、まるで大した事ができないように聞こえるかも知れないが、統計的にマニュアル作業量全体の50%、少なくとも30%ぐらいは削減できると一般には言われている。

これは、所謂頭を使う仕事に我々、人間がシフトすると言うことである。これだけでもAIの導入はマーケターには十分魅力的だと私は思う。いずれにせよ、自動化(Automation)の波はすぐそこまできている。それなら、他の一歩先を行くという意味でも、是非一度検討してみてはどうだろうか?  

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